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New York

Last updated on 2020年9月30日

妻からもらったはじめましてメールをまだ持っている。

しかし僕が返信したメールは送信済みフォルダーにはなかった。どんな返信をしたのかも定かではない。

その20年前の返信メールを妻がもっていた。

ここから交際に発展して家庭までもつには内容に伏線もないメールだった。

丁寧でちゃんとオチをつけてまあまあ面白い返信だ。金魚を食べたエピソードが書いてある。なんだそれ。

僕に初めましてメールを送った翌年、妻は病気になり救急車で運ばれた。その費用に驚き大学卒業後逃げるように帰国した。

当時、返信を読んだ妻は元気が出たと言っていたが、金魚を食べたエピソードで元気がでた妻もおかしい。

帰国して日本のしかも東京で就職しなかったら僕と会っていないだろうし、家族はなかったであろう。

妻のお母さんが仕事で英語を使いなさいと助言したのも東京にでてきた一因かも知れない。

妻が三度、7年近くもいたアメリカに戻らなかったのは、お金もかかるし面倒くさいなあという妻のいい加減でズボラで大ざっぱな性格による所だろう。

そのアメリカンな性格なのにアメリカに戻らない妻の、アメリカン大ざっぱデリカシーナッシングな性格にその後、僕は悩ませられる。

しかし真逆の性格だからこそ豆腐よりも堅い夫婦になったんだと思う。

元気が欲しいから会いましょう。そう言わなければ、会うこともなく、すれ違うこともなく、今もどこかで日々を過ごしていたであろう。