中国製冷凍ギョーザによる中毒事件というのがありましたが、僕も食費に優しい中国製を食べます。
中国製を食べるようになってから賞味期限よりも、臭いをかいでダメそうならダメという臭いで確認をするようになりました。
以前、実家にいたころは賞味期限を気にしていました。家族で賞味期限を一番気にしていたのは寿命が一番短いであろうおばあちゃんです。
賞味期限が切れる1日前でも「もう腐っている」と食べない。そんなおばあちゃんが、
「このジャム腐っている!!!昨日買ってきたばかりなのに賞味期限が切れている!」
父がジャムの賞味期限を見て「これは切れてるな。」
既に切れているのは父です。魂入りました。顔も紅潮し気分も上々。さっそく買ったデパートにクレームの電話をいれました。
まずはおばあちゃん。
「昨日そちらで購入したイチゴのジャムがですね。腐っているんですよ。」
電話では怒鳴りません。クレーム上手です。舌もなめらかです。生き返りました。
その後、父がクレームをいれました。一家総出でクレーマークレーマー。
そして「ジャムは食べないでください。すぐに代わりの品を持っていきます。」ということになりました。
クレームで久しぶりに火がついたおばあちゃん。若返ったかのようです。
「内密にと言ってお金もらえるたりしてね〜。」
僕は面倒くさいのでクレームを入れないで臭いを嗅いで大丈夫なら食べてしまうかも知れませんが、購入したばかりの食品の賞味期限が切れてクレームを言うのは当然。
「で、おばあちゃんさ〜。ジャムの賞味期限いつ切れてたの?」
高そうなイチゴのジャムです。国産のお肉しか食べないおばあちゃん。イチゴのジャムだけは輸入品です。
ジャムの底を見ると賞味期限が書いてありました。
【07/01/08】
なんか変だぞ?
おばあちゃんが楽しそうに、
「ほら一年も前に切れてるでしょう。カビが生えちゃっているよ!!」
え!?ちょっと待ってください。
もしかして英語の表記で2008年の7月1日まで平気ってことでは。1年前に賞味期限が切れて売っている訳がないのでは?どんなデパートだ。
「これ英語の表記で2008年の7月1日まで平気ってことだよ。輸入品だし。」
このジャムの賞味期限が切れる頃にはおばあちゃん死んでいるかも知れません。
折り返し謝罪の電話をいれました。それでもデパート側は分かり難くすみませんと謝っていました。
期限が切れているのは僕たちです。

【隔週の面相考案】
2年ほど前に本屋に行ったら「チームバチスタの栄光」という本があって、それを見て昔、アルゼンチンにいたバティストゥータというサッカー選手の自伝だと思っていた。
最近になってその「チームバチスタの栄光」が日本で映画になるというのをネットのニュースで見て、え!?アルゼンチンの選手を?主演が阿部寛?
でも金髪にすればバティストゥータでいけるかも。
目力で演技できる日本人の数少ない俳優である。
若い頃はただ格好のいい人だったが、目力をより際立たせる感じに目の下のクマが増えてきた。
野球の桑田真澄投手が登板する度にホクロが増えるように、主演映画が増えるたびにクマが増えているようだ。
しかし主演が増えるのに反比例して左右の眉毛の間隔は開いている。
絵が下手なだけだけど阿部ちゃんの顔を描くのは難しい。なんか絵が北斗の拳みたいだ。あべし。
ちょっと面白そうだと思って検索したら、「チームバチスタの栄光」というのは医者の話しだそうだ。本を読んでいないので分からないが阿部ちゃんはちょっと精神異常がある精神科医を演じたら面白そう。
聴診器当てるたびに「バチゴール!!!!」って叫ぶの。
話は変わるが薔薇のない花屋に出ている釈由美子の鼻がハナだけに凄いことになっている。ブラックライトを当てると光るんじゃないかしら。
近所に西海
【LINK】という長崎ラーメンのお店がある。あのチャン・ツィイーも食べにきたらしい。
この西海というラーメン店は東京競馬場の中にも支店がある。僕は人間として大切な時間(15歳〜27歳)のほぼ全てを東京競馬場に行って使っていた。MBAに値する。(万馬券アタックの略)
そして毎週土日、西海でラーメンを食べていた。
そのうちお店のおばちゃんとおじちゃんがおまけをしてくれるようになった。
角煮ラーメンとライスを頼んでいるのに、出てくるラーメンは麺も大盛りチャーシュー3枚に角煮が大量にプラスされ、また味付けたまごも入っている。
おばちゃんに頼んでいないというと、口元に人差し指を立てて「サービスだから内緒だよ。」
そう言っておまけしてくれるようになった。おまけしてくれるのを見込んで、安いノーマルのラーメンを頼んだらおまけしてくれなかったこともあった。
そんなおまけ合戦が3年ほど続いた。金額にして約10万円ほどのおまけかな。現金で欲しかったかも知れない。
セルフサービスで、食べ終わり食器を返却しに行くとおばちゃんに「当たるといいね〜。」「頑張りなよ!」
声をかけてくれる。
しかし4年前に僕も毎週の競馬場通いから卒業することになり、また西海のラーメンも食べにいくこともなくなった。
卒業した癖にたまに競馬場に行くこともあるが、何だか西海のラーメン店からは足が遠のいてしまった。ラーメンを食べなくなって4年経つが無性に西海のラーメンを食べたくなることがある。
行こうと思えばいつでもいける距離に本店もあるが、食べたいと思う気持ちが強いうちは行こうとは思わない。
ここより美味いラーメン店はいくらでもあるだろう。でも僕はここより懐かしいラーメンには際会することはないだろう。
■
カウンターというものがある。カウンターと言っても高いすし屋ではない。ボクシング用語でもない。戦闘力たったの5か…と分かるものでもない。
サイトを見た回数が分かるというものだ。ミクシィでいうあしあと機能みたいなものだ。余計分かりにくいか。ならゼクシィでいう加藤ローサと牧瀬里穂は似ていると思う人の数の推移みたいなものだ。意味が分からないか。そして面白くないか。
サイトを運営していると分かると思うが、このカウンターの数字の推移はサイト運営をしていく上でモチベーションになる。
ETさんのblog
【LINK】は1日300百近くカウントされているらしい。それを見て喜んでいる。
僕のサイトのカウンターは、1日何名が着たかというようなことが分かる機能はないが、前日に数字を書きとめておいて1日に進んだ数を調べたら20ほどだった。
少ない。これは瀕死の状態じゃないか。しかもその20のうちの1つはたぶん自分の父親だ。
同一IPとか細かいことは置いておき、ETさんサイトは僕のサイトよりも多くの人が見ていると言う計算になるだろう。
最近更新もしていないししょうがないけど、なんだかちょっと悔しい。サイトを運営して8年になるが、初めてアクセス数が欲しいと思った。
そこで企業でもそうだが、アクセスを増やすにはマーケティングが必要だ。見ている人の地域が分かるというものがある。
「なかのひと」
【LINK】使ってみて見ている人が殆ど岩手(ETさんの出身地)だったらどうしよう。ETさんのサイトありきのサイトみたいじゃないか。
何だか落ち込むし、アクセスを増やすためにあくせくするのは面倒だ。もういいや戦闘力たったの20のゴミで。
君たちがいて僕が負け犬。略して、まけいて。これからもどうぞ宜しく。

【本日の面相考案】
地方によくいる。チェンジしても同じ顔が出てくる。内館金太郎飴。
「ただわたしは相撲が好きだから。」人気低迷の相撲界を盛り上げるべく彗星のごとく現れた実写版すなかけババア。悪いのはマスコミ。ならマスコミを使おう。
発達した涙道から脚本家に不可欠な観察眼が優れているのが伺われる。唇が薄いのは情が薄いと言われるが物事を冷静に見られるという面もありそうだ。
朝青龍を見つめる目は女子高生が憧れの男子を見つめる目とたいして変わらない。そして50年。待ちました。こうなりました。下校時に下駄箱の前では待たないで欲しいNO1。今でもきっとセーラー服が似合う。本年度のベストオブセーラー。
彼女の顔の前では朝青龍のことも全て脚本通りのような気がする。
最近考えているありそうなもの。
メルセデス便器。
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初回の出荷本数が少ないらしい大乱闘スマッシュブラザーズXがamazonで予約できた。リアル店舗なら昨日の時点ですがトイザらスで予約していました。購入した方はワッホー対戦してください。食器洗いをかけてETさんとやる予定なのでチームを組んで倒しましょう。
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このサイトには掲示板というメインコンテンツがあります。メインコンテンツらしく、2年で掲示板投稿数が5000を超えると言う売れかけた芸能人並の書きこみ数を誇っていました。
書き込みが増えだした当初は、誰も見ていなくてもいいオレとオレとの勝負だという訳で、日記も更新せずに「ありがとうございます。おならは何人ですか?僕はイタリア人ではありません。たけし君はみかんを10個買いました。さてリンゴは美味しかったでしょうか?答えなさい。」というように一つ一つ返信をしていました。
しかしある時期から途方も無い投稿数に心が折れ、書き込みを一つ一つ消していました。
毎日ネットに繋いでまず最初にすることは、滅多に無い常連さんの書き込みを消さないように注意しながらの削除。
今のブロガーさんなんて知らないでしょ?なんてネット窓際族の僕が言いますが、ブログ登場以前はこんなに外国からの書きこみなんてなかったんです。あっても2年に一度。
それがブログが流行っちゃったせいで僕たち商店街は踏んだりけったりになりました。だからね。僕はブログなんて大嫌いなんですよ。
だけど僕も経営していかなくてはいけないと思いまして、外国からの書き込みを削除するように設定したんです。見事書き込みがなくなりました。寂しい限りです。
ということでなんのお知らせか分かりませんがお知らせです。
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僕は電気店に行くのが好きなんですが、ヤマダ電気で買い物をして「プレゼント用に包んでください。」と言ったら、「包めないんで包装紙があるんで自分で包んでください。」
包装紙を渡されました。正直普通に渡されるなら良かったんですが、「忙しいんだから」と面倒くさそうに渡されたような気がしました。
その人の名札には「親切係」って書いてあるんですが、これは「不親切係」の間違いですか?
なんだかちょっと腹が立ってきたので心の中でつぶやきました。
「テンパーめ。天然クルクルパーマめ。頭からちん毛ぼうぼうじゃないか。あれじゃあ〜女性にもてないな。」
最近、腹が立つと相手のことを心の中でぶつぶつ言うことが多くなりました。今思うとこれは全部自分のことのような気がします。
相手の弱点を突こうとすると自分の弱点をついてしまう。これがことわざで言う目には目を歯には歯をか。違うか。
新宿のそごうの近くにいつも百人以上の行列ができている。何かと思えばクリスピークリームドーナツ
【LINK】というドーナツ店だ。その大行列を見て買うのを断念して近くのミスタードーナツでドーナツを買って、
「ミスドは日本人向けの味にできているから。さすがだ。」
そう慰めていた。
しかしついにクリスピークリームドーナツ(以下、クリド)を食す時がきた。
そのクリドを実家に持っていった。実家にドーナツを持って行くのは2回連続二度目のことだ。
前回はスターバックスのドーナツを持って行った。おばあちゃんは「美味しい」と言っていたが半分以上残し捨てていたのを僕は知っている。
スタバのドーナツあれは硬いんだ。どちらかといえばクッキーに近い。口の中の水分も取られるしおばあさんにはつらい食べ物かも知れない。
しかし今回のクリドは残さず食べていた。これは驚くべきことだ。なんせばあさん、ドーナツを食べる二時間前に歯医者に行って前歯を4本ほど抜いてきたらしい。
歯がないのに全部食うというのはそうとうお口にあったということだろう。
実家に行って歯がないおばあちゃんを見たのが初めてだったのでじいさんかと思った。そもそも83歳にもなるとおばあさんでもおじいさんでもどちらでもいい気がする。
以前、病院の腸内検査に付き添った時に、腸のなかを綺麗にしないといけないというので僕は女子トイレの前で待っていたらおばあちゃんが、「わたるちょっとうんち見て。」
まさかばあさんのうんちを見ることになるとは思いませんでしたが、今日、おばあちゃんが食べたクリスピークリームドーナツみたいなうんちでした。そのまま出てた。
おばあちゃんは癌で腸を切って腸が短いために食べた後にすぐに便意を催すのですが、クリスピークリームドーナツを食べてすぐトイレに行きました。
せっかく並んで買ったのに勿体無いな〜と思いました。
クリスピークリームドーナツはミスタードーナツより甘いですが、ミスドよりモチモチしてしっとり感もある。売れるのも分かるという味でした。まあ所詮同じうんちになるんですけどね。すみません。
アメトークという番組でガレッジセールのゴリが筋肉回りだったか名前は忘れたけど、鉄棒で大車輪の腕回し版みたいなことをやっていた。
僕は小学生の頃、太っていたせいか逆上がりができたなかった。逆上がり補助の板のようなものを使ってもできなかった。
調子が良いと前回りはできたが、お腹の肉が邪魔で回りきれずそのままプロレスのパイルドライバーのような形で頭から地球に突き刺さったことがあって以来、鉄棒恐怖症になり鉄棒を遠ざけていた。
「みんなできていいるんだから松田だってできるはず。」
みんなができてもできないこともある。できないことは恥ずべきことではない。それは個性だ。
小学生の頃はピッグだった僕が、いずれ大会社の社長になった時、いわゆるビッグになった時、そう思ったことを忘れずに伝えていきたいと思っている。
と先生に言われたがやる前からできないのは分かっているので、回るそぶりを見せるだけでおもいっきりやろうとしない。
そんな僕を見かね先生が僕のお尻を押して手伝って、半回転まではいくんだけどそれ以上いかないで逆さのままぶら下がっているのでまるで豚の丸焼きのような状態。
お尻を押している女の先生が小さい声で「重い。」
大きな声で言うより傷ついた。でもしょうがない。僕は小錦なみのデブだから。
他の子供達は他の運動をしているのに逆上がりができない3名ほどの子は出来るまでずっと逆上がり。
1人は痩せで後はデブだ。アブラハムの歌みたいだ。
給食が食べ終わらなくて掃除の時間まで給食を食べている子と同じぐらいみじめな時間だった。
僕は逆上がりが出来ないまま死んでいくんだと思っていた。
あれから20年。公園で鉄棒を見かけふとやってみようと思った。
回れるか回れないか不安だったので最初からおもいっきり回ろうとは思わなかった。出来なかった時の理由として、
「まだ本気でやっていない」というのをとっておきたかった。
鉄棒を強く握り地面を軽く蹴った。風景がやがて逆さになりそのまま小学生の時と同じその風景で止まるのかとおもいきや元の風景に戻った。
小学生の頃のお尻の重さを知っていたのでお尻に羽根が生えたようだった。
逆上がりができた。30歳にして逆上がりができた。成長している。出来た喜びか何度も何度も回った。
ジャッキーチェーンの映画を見た後、カンフーごっこをしたようにアメトークが終わった午前一時過ぎに近くの公園に鉄棒をやりに向かった。凄く寒かった。
そして風邪をひいた。熱があるようだ。
wiiのキラーソフト、大乱闘スマッシュブラザーズXを予約しようとしたらどこも売り切れ。wii fitやめて買おうと思ったのに予約するのが遅かったか。
PSPのPATAPONをトイレの中でクリアー。4拍子のリズムに合わせ規則的にボタンを押すゲーム。楽しいが疲れる。上手に4拍子のリズムに合わせボタンを押していくとやがてフィーバーという必殺技のようなものが出る。
フィーバーになってからETさんが横でいきなり喋りだし邪魔をしリズムが崩れフィーバーが途切れ何度喧嘩になったことか。
だからトイレでクリアー。
■
おばあちゃんは手術をしてから月に一度の定期健診があるんですが、僕が付き添っていきます。
手術前は弱気になりもう死にたい、みんなありがとうと感謝の言葉を言っていたのです。家族も覚悟はしていました。
しかし手術が成功してしまった今はうちの母が意地悪をするんだよと嫁の小言をETさんことアサコさんに言います。
「ちょっとアサちゃん。」とETさんを部屋に呼んで母の悪口を言っています。
死の淵から生還したせいかより一層わがままになったようです。
病院が嫌いなので行きたくない行きたくないという割には、おばあちゃんはお洒落をして病院に行きます。
医者がおばあちゃんに「歩いていますか?」
おばあちゃんは「歩いています。」
と言いますがおばあちゃんは動くのは口だけで殆ど歩いていません。
「おばあちゃん歩いてないでしょ。」と僕がいうとおばあちゃんが「歩いているよ!」
そして「余計なこと言うな」と言われ睨まれます。
もう病院に付き添いたくありません。
だから最近は病院に行く前に「今日は先生が注射するって言っていたよ。」というウソをいいます。
おばあちゃんは注射が嫌いなので静かになります。三歳児ですか。
「悪いところはないですか?」と聞かれても「どこも悪くないです。」
ここが悪いと言って検査されるのがいやなので、気になるところがあっても医者にはどこにも悪くないと言うのを僕は知っています。
お洒落をしているのに早く帰りたいのです。複雑な乙女心でしょうか。そして毎回、検査室から出ると僕に「私の病名はなんだい?」
おばあちゃんの病気は癌なんですが言っていませんでした。ただここ3ヶ月ぐらい前から「おばあちゃんは癌だよ。」
そう言うとおばあちゃんちょっと落ち込みます。
しかし知能が3歳児なのか悪いことは忘れるのか翌月も「私の病名はなんだい?」
「癌だよ〜。」
落ち込むということは生きたいという証拠でしょうか。
あれほど死にたいと言っていたのに人間の、いやばあさんの生命の強さにはただただ驚くばかりです。
あけましておめでとうございます。このサイトは何年目か定かではありません。たぶん8年目ぐらい?
本年度も宜しくお願い致しマウス。
■
乗ったタクシーが偶然にも1ヵ月前に乗ったタクシーと同じ運転手さんだった。必死に笑うまいと笑いを堪え目的地を言った。
その運転手さんは度が過ぎるほど丁寧。「ドアを閉めます。お気をつけください。」発進の度に「左よし!右よし!」と手信号を交える。
丁寧過ぎる姿がタクシー業務というのに似つかわしくない。もしかして「ホモさん?」と思ってしまうぐらい異質。
近頃は横柄な接客が多いように感じる。しかしその応対になれてしまっているせいか丁寧過ぎるというのも居心地が悪い気がする。
15歳の時によく行っていたCDショップの店長さんに「松田ちゃ〜んこの曲オススメ!」
昨日まで松田さんだったのに突然「松田ちゃん」になった。翌日から何だか行き辛くなり店に顔を出さなくなった。
まっちゃんだったら通っていたと思う。名前でわたるちゃんでも通っていたと思う。
でも苗字で「松田ちゃん」と呼ばれるのは僕の先祖まで迷惑をかけるようで申し訳ない気持ちになった。
この人に初体験を奪われるなんて!悔しいという気持ちもあった。僕は「松田ちゃん」を大事にしたかった。
その辺の男性に奪われるなんて。相手は眼鏡をかけたやせ細ったおっさんだ。そんなおっさんに「松田ちゃん」を奪われるなんて。
そんなCDショップには恥ずかしくてもう行けない。僕は男の子だもん。
でもこれが社会というものかも知れない。最初は好きな人とは結ばれない。運命なんて結果論だ。想定外のことが起こる。予定通りなんて人生行かないものだ。
最初は苗字で「松田さん」それは誰もがそうかも知れない。
20歳の時に「わたるさん」と名前で呼ばれそのうち「わたるちゃん」親しくなって「わたさん」
深い話になり風のささやきのように「わたるさん。」
「え?いまなんて言ったの?」
「ダブル・ティ・エー・アール・ユー。わたるさん。」
そう呼んでくれたら相手のOKサインだと思っていい。告白だ。そして結ばれたら「松田ちゃん。」
これが僕が描いていた将来設計。それが出だしから躓いた格好だ。
だから初めてそのタクシーに乗って手信号で「左よし!右まだダメ!!」
そう言われたらタクシーに乗るときは一生笑いを堪えて乗らなければいけない。
なんだ。「右まだダメ!!」って。
丁寧にも程度があると思うんです。