家族で外食に行きました。
当初、焼き肉に行こうかと言っていたのですがおばあちゃんが焼き肉だったら行かないと言ったのでお寿司を食べに行くことになりました。
そこのお寿司店はテーブル席とカウンター席があるのですが、カウンターで「トロ!」と頼んだりすると落ち着いて食べられないと父が言うのでテーブル席で食べることに。
僕は板前さんと「この寿司はまずいねぇ〜!」と喧嘩をしないテーブル席で安心しました。
食べたいお寿司はマークシートに書きこみます。
13年競馬場で毎週土日1Rからマークシートにマークしているためマークシートに書きこむ回数は日本で3本の指に入るであろう僕と母が書きこむ係りで父が「イカ」と言ったら書きこみます。
僕が一皿のところにマークしたら父が「それは少ないんじゃないか?」おばあちゃんは「私は歯が悪いから柔らかいのにマークして。」
柔らかいのにマーク?と思いながら僕はマークします。母も「あ、これ一皿2貫ってことだよね?ということは2皿で2貫」と算数ができない母も母で一生懸命マークしていました。
父が「足りなきゃ足りないで追加すればいいよ」
そうして店員さんに書きこんだマークシートを渡して2分後に店員さんがやってきて「本当にいいんですか?」
と聞いてきました。「なにがですか?」「凄い量を頼んでいますよ。」父が「じゃんじゃん持ってきていいよ。」
そうして5分ぐらい待っているとセッカチなおばあちゃんが店員さんに「お寿司出来たのから持ってきてくださいよ。」と始まってしまいました。
店員さんが「すみません。すぐお持ちします。」
おばあちゃんがはやし立てたせいかお寿司がじゃんじゃん運ばれてきました。まずはトロが8皿です。

その後、イカが4皿、穴子と似たもの同士のウナギが4皿ずつ、玉子にいたっては8皿。玉子の握り16個。ちなみに4人家族です。ざっと12人前以上はあるでしょうか?
それが徐々に運ばれてきました。

父が「こんなにくるなんて…。でもこの玉子はないだろう。誰だよ頼んだの。相撲取りじゃないんだからさ。」
16個の玉子の握りを見て父が言いました。
母が「だって玉子食べると思ったから。」
父が「お前絶対に食えよ。玉子食えよ。やっぱりカウンターの方が良かったかもな。」
その後母が頼んだ数の子4皿に子持ち昆布3皿を見た父が、「どっちも似ているじゃないか!」
いつもならかなり食べる母も「胃が痛い。2キロ痩せた。」と言って食べません。
突然おばあちゃんが店員さんを呼び「タッパー頂戴!」
目の前に出ているお寿司をタッパーに詰め始めました。おばあちゃんは2つぐらいしか食べていません。いくら80歳のステーキの脂身が好きなおばあちゃんといえども食べなさ過ぎです。食べた2貫はウナギでした。
父が突然「最初のトロ2つだけだったな。美味いの。マズイな〜。」
隣りの席の家族は美味しい美味しいと言いながら食べています。僕もお腹いっぱい食べてしまいました。
祖母も「美味しくなかったねぇ〜。」
誰かこいつらを止めてくれ。
という話しをしていたら、不味いと言ったのが聞こえたのか板前さんこっちに来るじゃないですか!僕以外のこの人達が悪いんですと言おうと思ったら、
店員さんが「お久しぶりです」とお辞儀をしました。
母が「あら〜痩せちゃって。」
どうやら親戚のようです。
父がその親戚の板前さんに「不味いね〜」といいました。いくら親戚といえども言って良いことと悪いことがあると思うんです。
板前さんは小さな声で、
「最近あまり良いネタ使っていないんだよ。すみませんね〜。」
それを聞いた我が家族は今日一番美味しかったネタだったようでとても美味しそうな顔をしました。
僕が子供の頃、母と祖母は俗に言う嫁姑の喧嘩が絶えなかったので今、仲良くしていることが不思議というか気持ち悪くてしょうがありません。
祖母は母のことを「あんた」と呼びます。二人とも競馬をするので共通の会話があります。
「あんたこの前の競馬あれ当った?」
「いや〜だめでした。」
「私当ったの。」
おばあちゃんは母としか競馬のことを話す相手はいません。僕はおばあちゃんが競馬のことを話そうとすると「あ、ちょっと用事が…」と言って逃げます。
そうした行動を繰り返すと「わたるが最近冷たい。」ということを言われ「わたるおばあちゃんに冷たいんだって?」と親戚に言われます。
でもこの冷たさには訳があるのです。僕がおばあちゃんと競馬のことや他のことでも仲良くすると、なぜか母と祖母の嫁姑の関係が悪くなります。
これは子供の頃からの長年の経験で気付きました。
このことは僕だけではなく父もそうです。父が自分の母親に当るオフクロさんと話すと、なぜか母と祖母の嫁姑の関係が悪くなります。
見えない嫁姑のオフサイドトラップがある感じです。
だから父はオフクロには凄く冷たくあたります。でも僕もそこまでしなくてもいいんじゃないかな?と思うこともあるんです。
父はオフクロさんことおばあちゃんが買って来た物は絶対に食べません。僕はそこまでしなくてもいいと思うので食べます。でも父は絶対に食べません。何があっても徹底して食べません。
この前、おばあちゃんが明太子を買ってきました。その明太子が一人2切れずつほどおてしょに乗って食卓に並んでいました。
おばあちゃんは自分の部屋でご飯を食べます。決して一緒に食べようとはしません。言いたいことはやまほどありますがそれはどこかに置いておきましょう。
しかし自分の部屋と言ってもリビングの隣りの部屋なので台所に行くときおばあちゃんはリビングを通ります。
その都度おばあちゃんは明太子が減っているか横目でチェックしているのを僕は知っています。
でも父は手をつけて食べようとはしません。もうそれは芸術と言って良いほど明太子からアウトオブ眼中。
しかし明太子の減りが悪いのと比例して二人の機嫌が悪くなるのは知っています。僕は数学は苦手ですが、
【リビングで食事をしている家族の明太子の減り+おばあちゃんのリビングを通る回数=おばあちゃんの怒り】
僕は明太子の赤色がおばあちゃんの怒りのような気がして気が気でなりません。
僕は誰にも気付かれないように父のお皿に乗っている明太子を食べます。一気になくなったら不自然なのでちょっとずつちょっとずつ。父にも気付かれないぐらいちょっとずつ。
そして明太子を食べるたびに、
「あ〜実はこの家庭が仮面であれ平穏無事なのは僕のお陰だ。」
僕は煙草も吸わないので大人になったということをこの時ほど実感することはないのです。
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小銭は持たない主義なので切符を買うために150円をあらかじめ持って家を出た。
自販機に入れたらいくら頑張っても140円としか表示されない。あれおかしい150円持って来たはずなのに。10円玉5枚数えたはずなのに。
よく見たら一枚5円玉が混じっていました。つねづね思っているのですが5円玉の色が10円玉に近すぎると思うんです。
150円の切符を買うのに一万円札を崩す悔しさ。昨日からETさんに小銭をもらったりしてしのいでいたのに。という訳で今日は最悪な日でした。
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最近更新していなかったので、何だか1万円札を崩しちゃったという話しの日記で更新していいのかということを思ってしまいました。
久しぶりに行ったら自分の居場所がなかったみたいなそんな孤独感。
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ETさんから留守電が入っていて英語で何か喋っていました。何を言っているか僕のヒアリングでは分かりませんでした。悔しかったので中国語を勉強しようかなと思います。